最近インターネットの色んな記事で、「BBQの時に炭火から火が上がってしまったら、水鉄砲を使ってピンポイントに火を消そう!」って内容を見ます。
BBQのマッキー
この記事を書いている人は、本当に炭火のメリットをわかっているのか?と疑わざるを得ません。
水鉄砲なんか使ったら、炭火でBBQをやる良さがなくなってしまいますよ!
この記事を読んでくれたあなたには、しっかり炭火を使うメリットを知ってもらい、火が上がった時の《水鉄砲を使わない対処方法》もお伝えします。
この記事を読んだら、もう2度と水鉄砲なんて使いたくなくなりますよ!
炭火に水鉄砲なんて絶対ダメ!
なぜ?炭火に水鉄砲を使ってはダメなのか?
それにはまず炭火のメリットを知っていただく必要があります。
炭火のメリットとは?
炭火を使う1番のメリットは、食材の外側はパリッと、内側はふっくらジューシーに焼けることです。
なぜ外側パリッと内側ジューシーに焼けるのか?
その答えはしっかりと、科学的に説明が出来ます。
外側パリッと内側ジューシーに焼ける理由
まず炭とは、木材を高温によって炭化させた物のことを言います。
わかりやすい説明をされているサイトがありましたので引用させていただきます。
生木を空気が入らない蒸し焼き状態にすると酸素と炭素が結合せずに水蒸気やガス分だけが抜けて炭素分だけが残ります。
見た目の形は木に見えますが炭素のカタマリとなったものが『炭』です。
そして炭火は赤外線を放出して、食材を焼くことが出来ます。
これにより、炭は燃焼して酸素と結びついても水分が発生しません。
そして赤外線という輻射熱が炭火から発生することで、食材の分子が振動し発熱するため食材が焼けます。
この時表面と内側が同時に加熱されるので、グルタミン酸といううまみ成分が中に閉じ込められ、結果的にふっくらジューシーに焼けるのです。
ガスグリルだとどうなるか?
ガスグリルの場合は、ガスを燃焼させ鉄板を温め、鉄板からの熱が伝わる伝導熱によって、食材を焼くことになります。
鉄板を使わず、食材に直接火を当てたとしてら、それは空気を熱して、その熱せられた空気による対流熱で食材を焼くことになります。
どちらもガスを空気などと混合させて燃焼させているので、水分が発生してしまいます。
その発生した水分が食材に付くので、炭火に比べて水っぽくなるのです。
水鉄砲を使って炭火に水をかけるとどうなるか?
ここまでの説明で、水分が発生しないから外側パリッと内側ジューシーに焼けるとお伝えしました。
そこで水鉄砲により、水を炭火にかけた場合どうなるでしょうか?
「火を見るよりも明らか」ということわざがありますが、まさにこのことわざ通り。
水分を飛ばした炭に水をかけたら、せっかくの輻射熱も台無しです。
炭火に水をかけるぐらいなら、最初からガスグリルで焼いた方がよっぽど美味しく焼けることでしょう。
それでも炭火から火が上がったらどうするか?
お肉や魚などを焼いた時に、脂が炭に落ちると炭火が立ち上がってしまいます。
この火が食材に直接当たると、食材は焦げてしまいます。
そのため立ち上がった火は消すか、食材を移動させる必要があります。
火が立ち上がってしまった場合は、うちわなどで瞬間的に強い風を当てて消すか、炭を裏返しにすることで消すことが出来ます。
わざわざ水をかけなくとも、立ち上がった火は簡単に消すことが出来ます。
しかしそれ以前の対策として、火が立ち上がらないようにすることを考えておきましょう。
脂の落ちそうな食材であれば、その下に炭を置かず遠火で焼くか、下にアルミ皿をおくことで回避できます。
すっごく簡単なことで、炭火を立ち上がらせないことは可能なのです。
まとめ
炭火はその時の気温、風の強さや向きなどに大きく左右されます。
そのためガスグリルの方が、簡単に楽しむことが出来るのは紛れも無い事実です。
しかし、そこをあえて炭火を使ってBBQをやるからこそ、食材を美味しく食べることが出来るのです。
また毎回同じようには焼けないことも、楽しみの一つだと考えています。
せっかく取り扱いの難しい炭火を使うのですから、どうせなら美味しく食材を調理しましょう。
そのためにも水鉄砲を使わず、立ち上がった火を対処する方法を覚えておいて下さい!